他人の名前と身分を奪って15年=政府機関幹部にまでなった女性の数奇な人生
現在、中国では10年に1度の国勢調査を実施中。戸籍がない子どもなど、ひそかに暮らし続けていた人が数多く発見されることになるでしょう。今回の話は中でもとびきりの不思議なエピソード。15年間も別人の名前で生活し、国家機関の幹部にまで昇進していた女性の話です。
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「若いうちは誰もが過ちを犯すものです。私もそうでした。今、その償いをする時がきたのです。」
取材を受けた趙小玲(仮名)はこう話し始めた。彼女は1974年、山東省淄博市の農村で生まれた。
「高三の旧正月のことでした。山西省の親族を訪ねたのですが、あそこでは大学入試の合格ラインが山東省よりもだいぶ低いと聞きました。そこで山西省で受験したいと思うようになりました。」
親族は趙と同じ年頃ですでに高校を辞めていた女性・古月栄(仮名)さんを探し当てた。古さんが住む村の幹部を訪ね、趙のために「常住人口証明」を発行してもらった。その証明書を持って、今度は派出所で身分証を発行。趙は古さんの名前と身分を手に入れたのだった。
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