<映画評>カンフーなのにKARATE KID?!=リメイク版「ベスト・キッド」を観た<1>

※1984年公開、オリジナル「ベストキッド」。ハチマキが日章旗に見えるんです。。
テレビCMなど大々的なプロモーションも展開された話題の映画、リメイク版「ベスト・キッド」。オリジナル版では、日系人のノリユキ・パット・モリタが演じた空手の達人ミヤギのポジションを、あのジャッキー・チェンが演じるという点でも注目を集めました。製作はウィル・スミス、主演はウィル・スミスの息子ジェイデン・スミスです。

※今回のリメイク版「ベスト・キッド」。ジャッキーかっこ良すぎ!クリックでオフィシャルサイトへ。
そろそろ上映も終わりそうな時期になってしまいましたが、遅ればせながらこの映画を観た感想を書いてみます。
リメイク版の話をする前に、どうしても外せないのがオリジナル版「ベスト・キッド」(84年、原題:The Karate Kid)の話。子どもの時に見て感動した、印象深い作品です。
原作の舞台はLA、ニュージャージーから引っ越してきた少年が……。って面倒なのでウィキペディアからあらすじを転載(笑)。
主人公ダニエルは親の都合により転校する。新たな友達もでき、お金持ちの少女アリとは相思相愛の仲になるが、それに嫉妬したアリの元彼で空手家のジョニーがダニエルをボコボコにしてしまう。それ以来ジョニーとその空手仲間達から壮絶なイジメにあうようになり、友達もダニエルの元から去ってしまった。アリとアパートの管理人ミヤギ老人だけがダニエルに優しく接する。ハロウィンパーティの夜、ジョニーらに仕返しを試みたダニエルは逆にリンチに遭ってしまう。ダニエルの意識が朦朧とする中、どこからともなく現れたミヤギがジョニーたちをあっという間に倒してしまう。実はミヤギは空手の達人であった。
というようなお話です。アメリカでは予想以上の大ヒット。ムーブメントを巻き起こし、学校ではカラテポーズが大流行したとか(笑)。
思い出の作品ではありますが、米映画にお約束の「勘違い日本像」も凄まじい(まあ、そこが逆に愉快な)映画でした。細かな「おいおい、ちゃうぞ!」的な部分は割愛しますが、一番大事なKARATEを誤解しているのが残念なところ。というかKARATEじゃありません!ミヤギさんの流派は沖縄系の剛柔流をモデルにしたもの。剛柔流といえば、突き主体なのですが、実際のアクションはどう見てもエセ太極拳かパチモノ合気道にしか見えません!

※クリックでミヤギ流KARATE!
まあエセ太極拳だったにせよ、弱そうな老人がマッチョなアメリカ人を魔法のような技で倒す光景には、本当に興奮させられました。KARATE、ZEN、SAMURAI、AIKIDO、NINJAなど80年代流行のエスニックジャポン文化とジャッキー、リー・リンチェイ(ジェット・リー)などのカンフー映画の雰囲気を、うまい具合にミックスして作られた映画だったように思います。
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