人生の一大事!大学入試を目前に過熱するカンニング問題
That's カンニング!史上最大の作戦?という映画がありました。
「日本理科大学(東京理科大学がモデル)に通う大学生達が学生寮「シグマハウス」の生き残りを懸けて、悪徳大学教授を相手に試験で様々な方法でカンニングしていく青春ラブコメディ。」(Wikipediaより)
今や「大人の女」のロールモデルとなった安室奈美恵にとっては忘れたい黒歴史かもしれませんが、カンニングシーンのばかばかしさだけは記憶に残っています。さて、そうしたおばかなカンニングが毎年起きているのが中国。その舞台となる大学入試、すなわち「全国高等院校招生統一考試」、通称「高考」が6月7日~9日と間もなく実施されます。
レコードチャイナで紹介された記事だけでも、いろいろあります。
ハイテク機器を使ったカンニングだと、
超小型イヤホンが耳に詰まってハイテクカンニングも発覚―陜西省西安市
衆人環視の中、傍若無人なカンニング―陝西省
とか。
試験主催者側も対策を整えています。
携帯電話が使えなくなる事件が多発、学校のカンニング対策が原因―河北省唐山市
ちょっとやりすぎ!?カンニング防止に金属探知機 ―江蘇省南京市
ほかにも試験前に「大学に受かりやすい自治体に戸籍を移す」(中国では自治体ごとで大学合格枠が違う。大都市が有利)とか、「受験前に少数民族になる」(いわゆるアファーマティブアクションで得点プラス)といったグレーゾーンの手法から、替え玉受験といった古典的な手法までさまざまです。
日本以上の学歴社会だけに大学入試は人生を決めるといっても過言ではない人生の一大事。それだけに必死のカンニングが試みられるのもむべなるかなといったところです。
ここまでは毎年変わらぬお話なのですが、今年は面白い試みが。「考生誠信考試承諾書」(受験生誠実受験誓約書)という誓約書を提出させるというもの。今までだってカンニングはばれたら大変なことになったわけですから承諾書なんて意味がないように思いますが、なんと誓約を破れば档案(出身や学歴などを記した公文書)に「誓約を破った」との記載が残され、その後の就職やらなにやらに一生ついてまわることになるのだとか。
ほとんど罪人に入れ墨を刻むかのようなノリですが、果たして効果はあるのでしょうか?