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なぜグーグル中国だけが処罰されるのか?再び犯した「失敗」

 2009年6月18日、中国インターネット違法・不良情報通報センターはグーグル中国がアダルトサイト、低俗サイトのフィルタリングを十分に実施していないと譴責、海外ウェブサイトの検索、グーグルサジェスト(入力されたキーワードに対応して関連キーワード、絞り込みキーワードを提示する機能)の一定期間停止を命じました(レコードチャイナの記事)。

 今年は天安門20周年、建国60周年など中国にとってはイベント盛りだくさんの一年であり、ネットの情報を規制管理する狙いがあると複数メディアが指摘しています。(例:ウォールストリートジャーナル

 ただし注意すべき中国インターネット違法・不良情報通報センターに譴責されているのはグーグル中国だけではない点。同センターのウェブサイトには2009年1月5日に発表された第1回から4月10日の第10回までの譴責公開リストが公開されていますが、グーグル以外にもMSN中国や百度や新浪網など中国企業など、検索サイト、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)、ネット掲示板、ブログなど有名サイトは軒並みリストに入っています。

 ここで中国最大の検索サイト・百度を例にあげましょう。百度はサービス一時停止が命じられたグーグルサジェストと同様の機能を備えています。イメージ検索で「人体」と打ち込むと、「人体芸術」「人体撮影」「人体美術」と候補が提示されます。そのいずれを選択してもトップページには女性のヌード写真が表示されます。さらに「人体芸術図片」でイメージ検索すると、バストトップを露わにした女性の写真もあります。

 百度のイメージ検索「「人体芸術図片」(写真は23日現在)
Baidu_rentiyishu.jpg

 グーグル中国以外のサイトで検索、閲覧できるのは、こうしたアダルト情報だけではなくいわゆる「政治的に敏感な話題」でも同様。中国企業のほうが政府の意向に素直に従う傾向が強いとしても、実態は五十歩百歩といったところでしょうか。

 そうなるとなぜグーグル中国だけに一部業務停止という処分が科せられたのかが気になります。ここで思い出すのはグーグルが以前にも犯した「失敗」。2005年以前、グーグルは中国政府の検閲を拒否していましたが、その結果として中国ではほとんど接続できなくなりGmailなどの関連サービスも使用できない状態が続きました。こうしてグーグルのシェアは急低下、百度にシェアを明け渡すこととなります。

 最終的にグーグルは中国専用のサービス「google.cn」を開設し検閲を受け入れました(中国以外では「google.com」で統一)。ここで得られた「教訓」は「中国での業務展開には官との密接な関係が不可欠」というものだったはずですが、今回の処罰はまだ同じ「失敗」を繰り返してしまったという印象です。

 ここ1年というもの、グーグル中国はMP3無料ダウンロードサービスやショッピングサーチを筆頭に魅力的な新サービスを次々と開始、シェアも30%を超えるなど躍進を続けていました。以前の「失敗」と同様、官との軋轢により再び挫折を味わうこととなるのか、今後の展開が注目されます。



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