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「芸術とエロのあいだ」で=見過ごされている日常の女性差別

芸術とエロのあいだ


重慶市郊外の観光地である黒山谷・石林地区で開催された「第1回(2009年)中国・黒山人体芸術・自然風景撮影黄金大賞」が話題となっています。「芸術とエロのあいだ」をめぐる議論の歴史に新たなエピソードが加わることになりそうです。

同イベントは参加費380元(約5300円)を支払った写真愛好家らが自然のなかで美人モデルを撮影、腕を競うという内容。イベントを報じた27日付重慶晩報の記事には渓流のなか全裸でポーズを撮るモデルにカメラを向けるアマチュアカメラマンたちの姿を写しています。380元と参加料が高額なことももあり、各メディアやネットユーザーは芸術を隠れみのにしたエロ商売と批判しています。

27日付金鷹網は記事「ストリーキングの“美女経済”、芸術と言っても隠しきれず」を掲載、行きすぎた“美女経済”に警鐘を鳴らしています。“美女経済”とは聞き慣れない言葉ですが、中国ではそれなりに普及している言葉です。イベントコンパニオンとかの産業を指す言葉です。あるミスコンの開会式で官僚が「美女経済で地域振興を実現したい」とかコメントしていた時にはちょっとのけぞりました。

この話についてちょっと考えてみたのですが、このイベントのどこが悪いのかさっぱりわかりません。エロ商売といわれればそうかもしれないですが、海賊版のアダルトDVDや性風俗などもっと露骨なエロ商売があふれているなかでは、それほど問題にすることもないのではとも思います。

中国の物価からすれば参加費はたしかに高額ですが、イベント期間は2か月間、週3回ペースで撮影会が開催されるという話ですので、そこまでべらぼうに高い金額ではないように思えます。撮影会にはモデル3人が登場したそうですが、1人あたりの給与は2日間で2000元(約2万7800円)と報じられており、むしろ採算が取れるのか不安なほどです。

こういった「芸術とエロのあいだ」ネタは炎上しやすい話題です。最近では今年1月に画家・李壮平氏が娘の裸婦像を描いた話が全国的な話題となりました(1月20日付レコードチャイナ)。間違いなく芸術作品だと思うのですが、「娘のはだかを絵に描くとは破廉恥な!」と大バッシングに。

ただ思うのは「エロ商売で女性を食い物にするのはやめろ」とか「女性の人格を冒とくしている」とか言うのであれば、「芸術とエロのあいだ」よりもっと日常的な部分にこそ問題があるように思います。例えば高級店になればなるほどチャイナドレスのスリットが深くなるとか、接待の宴席には美人ホステスが不可欠とか、女性従業員の募集広告に「容姿端麗、身長165センチ以上、メガネ不可」と書いてあることとか、まあ気になることはいろいろあります。

中国メディアやネットユーザーはわかりやすいネタを叩いて満足するぐらいなら、セクハラや女性差別など日常的な問題に取り組んで欲しいものです。


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