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<ウルムチ騒乱>民意が国を滅ぼす時=血の報復を叫ぶ市民

本ブログの7日付エントリー「<ウルムチ騒乱>「卵」と「卵」のいがみ合い=民族差別に出口はあるのか?」では、漢民族とウイグル人間の憎悪が高まっていく「構造」について述べた。しかしその後の推移は私の想像をはるかに上回る“激しさ”で進んでいる。

中国のネットでは「ウイグル人敵視論」が高まっており、「祖国の統一を守れ」といった決まり文句はもとより、「目には目を、歯には歯を」と暴力的復讐を呼びかける意見が広がっている。ネットユーザーの「仮想敵国」といえば、日本やチベット暴動後のフランスがあげられるが、ウイグル人も新たにその列に加わったようにすら見える。

方向性こそ予想通りではあるが、その“激しさ”には驚かされた。その解釈に悩んでいたところ、きわめて示唆的な記事に出会った。ブログ・中南海ノ黄昏の7月10日付エントリー「人治が招いた災禍、衆愚の混乱へ@ウイグル大弾圧」がそれにあたる。

同エントリーが紹介したRFA(ラジオ・フリー・アジア)の論評記事は玉嬌事件と石首市暴動を取り上げ、“民衆の声”に迎合した政府の対応こそが問題だと指摘している(両事件については過去記事で詳述している。玉嬌事件はこちら石首市の暴動についてはこちら)。中南海ノ黄昏は「要は法治、法の下の平等をどう担保するかということでしょう。中共による独裁が問題なのではなく人治が問題なのであって、独裁政権の権力が弱まり衆愚に陥った人治社会なんぞ、マイノリティにとっては考えたくもない地獄のような社会でしょう」と論じている。

この視点は、玉嬌事件について伝えた本ブログのエントリー「「司法の知恵」を許していいのか?官僚刺殺事件の「勝訴」に問われる良識」に通じるものであるが、まさに今の中国は「一党独裁下のポピュリズム」という危険な状況にあるのではないか。こうなるとナチスと比較するべきではとの見方もあると思うが、むしろ中国の状況をより正確に捉えているのは「伝統中国以来の“皇帝幻想”とインターネットというニューメディアが交差した地点」にあるのではないかと考える。長くなったので項を改めてこの問題を考えてみたい(皇帝とポピュリズム=現代中国の政治文化へ続く)。


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